モンハン映画感想

「――本当に見てしまったのか?」

アマプラに来ていたので見た。

酷いという噂は聞いていたが、聞かずに扱き下ろすのもよくないので見てしまった。

 

三行

  • で、アルテミスはどうなったの(後述)
  • ハンター(人名)と殴り合ったのこれいる?
  • 怪獣映画だよね

 

いいところ


ネルスキュラが怖い。モンスターがきちんと人智の及ばない災害みたいな存在として描かれている。
ネルスキュラを狩猟し武器を作る、ゲームとしてのモンハンの中枢的な描写があった。

 

クリティカルにダメなところ

現実に意地でも帰ってくるぞというアルテミスの気迫がない。

指輪を後生大事に持ってたり、絶対に生きて帰るぞって仲間を鼓舞したシーンが印象的だった。
その割にゴマ狩りにわざわざモンハン世界に戻って話が終わるので、「まるっと解決して現代にもどって来れました!めでたし」のないオチはどうなの。

 


面倒くさいオタクの意見(モンハンの前提ありきの意見。映画単品の感想ではない)


ハンター(職業)観が雑。


本家モンハンの話を持ち出すならば、ハンターは強大なモンスターをこれまた常人に扱えない強大な武器と人間の叡智で狩猟し、自然との調和を図る専門職という扱いだったはずである(偏った知識)。狩猟の最中に言葉もわからん満身創痍の素人と遭遇したら保護するものでは。

モンハン世界の文明レベルが現実世界より遅れ気味なのはわかる。だかといってハンター(人名)が蛮族のごとく文章で喋らん理由にはならない。冒頭で出会った時点のハンター(人名)の第一目的はPTに合流すること、第二目的はディアブロスをなんらかの方法で排除することであり、ミラジョボビッチと殴り合う意味がない。

一応アルファチームに敵と誤認されて撃たれてはいるが……

それからリオレウスの狩猟が不可能扱いされてるのもわからん。ゴマとディアと同レベルのモンスターだし。動きの研究がされてる割に、どう見ても火属性の武器担いでくるわけのわからなさ。ゴマ戦で雷の虫棒持ってたし火以外の属性の概念はありそう。

ハンター(職業)の集合知や行動原理みたいなものが中盤ネルスキュラの毒矢以外まるで感じられなかった。

 

しょーもないツッコミ

  • モンハン世界と現実が交差する謎について一切話が広がってない。で、何だったの
  • ディアブロスがなんで人食うんだよ
  • ハンター(人名)に刺したナイフ、確実に肺やられてるでしょ
  • 投石器でタル投げるシーンで一瞬写ったチェーンが滅茶苦茶気になる。チャリのチェーンやろそれ
  • ジェットエンジンで飛んでる航空機にはリオレウスも追いつかんでしょ
  • アルテミスと殴り合ってるハンター(人名)が狩猟用の武器をチラ見して取りに行ってた。その武器は人間に振るうものではないんじゃ……


総評


モンスターに対してハンター要素が弱すぎる。モンスターが暴れまわって格好いい欲は満たせる映画だと思うが。
ラーメン屋の看板があったので入ってみたらトングとトレーを渡されたような映画だった。